2018/1/31は久しぶりの皆既月食でした。前回は2015/4/4でしたがこれは曇って見えなかったので、2014/10/8以来約3年3ヶ月ぶりでした。日食と比べて月食は見る機会が多いですが、それでも条件よく見られるのはせいぜい2,3年に1度なので貴重な機会です。 今回は天気が全国的に微妙で半分諦めていましたが、関東地方は皆既月食の前後だけ晴れるという奇跡のような天気に恵まれ、堪能することができました。写真もきれいに撮れて非常に満足しました。
地球の影がわかるように写真を合成してみました。地球の直径は月のだいたい4倍ということがわかります。
3日前の時点で天気予報は曇時々晴で、きれいに見えるのはかなり厳しいかなと思っていました。
しかし、当日になると1時間予報で皆既月食がピークになる22時~23時は晴の予報になっていました。結果的にまさにこの通りになったので、weather.com(iPhoneの天気予報)恐るべし。最近の天気予報はほんとよく当たりますね。
月の出の時点ではまだ薄雲がかかっていて月はぼんやりとしか見えませんでした。
でも予報どおり徐々に雲が薄くなってきたので諦めず最強装備で出撃です。いつもの自宅マンションの通路から狙いました。
装備は以下のような感じで、月を撮影するにはかなりのハイスペックです。
19:25ごろです。月が高くなってくると、かなり雲が薄くなり、満月がはっきり見えるようになりました。
Celestron Edge HD800, SONY α7S, 2032mm, f/10, ISO100, 1/160s
20:47ごろです。月が欠け始めました。この頃には雲はほぼ晴れていました。
Celestron Edge HD800, SONY α7S, 2032mm, f/10, ISO100, 1/200s
21:18ごろです。半分ほど欠けました。
Celestron Edge HD800, SONY α7S, 2032mm, f/10, ISO200, 1/160s
21:39ごろです。月の欠け際に見える青い帯をターコイズフリンジと言います。地球のオゾン層を通った光でこのように見えるそうです。
Celestron Edge HD800, SONY α7S, 2032mm, f/10, ISO800, 4s, ステライメージ8でトーンカーブ調整等。
22:03ごろです。皆既月食になりました。α7Sの絵画調HDRモードで撮影したらとても階調豊かに写りました。
Celestron Edge HD800, SONY α7S, 2032mm, f/10, ISO800, 2s, 絵画調HDRモードLowで撮影
22:29ごろです。食の最大です。この頃には天気は快晴になっていました。完璧な皆既月食を堪能することができました。
Celestron Edge HD800, SONY α7S, 2032mm, f/10, ISO800, 4s
これもα7Sの絵画調HDRモードで撮影しました。暗い部分は赤黒く、明るい部分は青っぽく、階調豊かに写りました。α7Sは皆既月食の撮影に相当適性があるように思います。
Celestron Edge HD800, SONY α7S, 2032mm, f/10, ISO800, 2s, 絵画調HDRモードLowで撮影, ステライメージ8でトーンカーブ調整等。
23:13ごろです。皆既後のターコイズフリンジがよく写ってます。
サブカメラのNEX-5Rで、広角レンズで2分おきくらいにタイムラプスっぽく撮影してみました。最後は少し曇りましたが、ほぼ全行程きれいに見えました。
SIGMA 19mm F2.8 DN Art, SONY NEX-5R, Siriuscompで合成
皆既月食の後に光輪が現れました。換算28mmで画面いっぱいなのでかなり大きいです。月暈(つきがさ・げつうん)と言うそうで、満月と薄雲の条件が揃ったときに現れるそこそこレアな事象のようです。この日は何かと奇跡的でした。
SIGMA 19mm F2.8 DN Art, SONY NEX-5R, 19mm, f/2.8, ISO1600, 1s, GIMPでトーンカーブ調整等。
2011年のときと2014年のときとの比較です。2011年はカシオのコンデジ(EX-FH20)でふつうのカメラ三脚で撮影しました。当時はこれでも感動したものです。2014年は装備の本気度が上がって、Vixen A80MとSONY NEX-5Rで撮影しました。まだ赤道儀を持ってなかったのでポルタII経緯台で追尾しながら撮影するのはなかなか大変でした。 今回の装備は月を撮影するにはちょっと過剰すぎるくらいなのでとても快適に撮影できました。天体写真という奴は、投資額が結果に如実に表れやすいです。故に沼にハマりやすいとも言えます。私はかなり沼にどっぷりです。
というわけで、条件の良い皆既月食を存分に堪能できて非常に満足できました。次の皆既月食は2018/7/28ですが、これは日本では夜明け前で月入帯食となり、あまり条件が良くありません。今回ほど条件の良い皆既月食は2022/11/8まで待たないといけないようです。
ソニー SONY フルサイズミラーレス一眼 α7S ボディ ILCE-7S
- メディア: Camera
ソニー SONY フルサイズミラーレス一眼 α7SM2 ボディ ILCE-7SM2
- メディア: Camera
Sky-Watcher EQ5 GOTO赤道儀(ステンレス三脚仕様)
- メディア: エレクトロニクス