戦場ヶ原で星を見てきました

9月の3連休は、台風18号の列島縦断で大荒れでしたが、転んでもただでは起きない精神で、台風一過の晴れ間を逃さず9/18の夜に天体観測しに行くことにしました。月齢的にも9/20が新月なのでちょうどいい時期です。 場所は、栃木県奥日光の戦場ヶ原にしました。戦場ヶ原は関東屈指の星空スポットとして有名なのでそのうち行きたいと思っていました。

www.tochigiji.or.jp

戦場ヶ原へは浦安から車でちょうど3時間くらいかかりました。公共交通機関もあるにはありますが、機材の運搬もあり、車内で仮眠することも考えると車の方が便利かなと思います。

天体観測スポットとして有名な、戦場ヶ原の三本松駐車場に着くと、すでに天体観測目当ての方々がたくさんいて、口径40cmくらいの巨大なSky-Watcherのドブソニアンや、タカハシの赤道儀と鏡筒など気合いの入った機材を展開している方もいました。私も赤道儀を持ってきたのでそれなりに重装備ですが、世の中上には上がいるものです。

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三本松駐車場では三本松茶屋がほぼ唯一の補給スポットになります。夜は18:30ラストオーダーで、19:00閉店と早めなので、明るいうちに到着して夕食を取り、機材を準備するのがよいと思います。トイレは24時間利用可能で、自動販売機もあるので、天体観測スポットとしてはかなり充実していると思います。

sanbonmatsu.moon.bindcloud.jp

天気は予報どおり快晴でした。台風は困りものですが、台風一過の晴れ間は見逃せません。写真左下の山は男体山です。戦場ヶ原はこの男体山の噴火でできたそうです。

標高1400mなので気温はかなり低いです。概ね東京より10度~20度くらい低いようです。その日は東京では30度を超える真夏日でしたが、戦場ヶ原では最高気温20度くらいで、最低気温は10度以下まで下がりました。真冬用の防寒着を持っていってちょうどよかったです。まだ真夏日の初秋でこれなので、冬だと雪山用の装備とかが必要だと思います。

日が沈むとすぐに辺りは暗くなり、19時台には肉眼で天の川が見えました。さすが評判どおりの暗さです。ただし、三本松駐車場は有名スポットだけあって、暗くなってからもヘッドライトを点けた車がひっきりなしに出入りしていました。望遠鏡を空に向けているぶんには大きな影響はありませんが、広角レンズで星景写真とかを撮るには駐車場から離れる必要がありそうです。

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戦場ヶ原の天の川。夜7時台から天の川が肉眼で見える暗さでした。 Samyang 14mm f/2.8, SONY α7S, ISO6400, 30s x16, 総露出時間 8分, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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夏の大三角と天の川。拡大すると迫力あります。 SONY SEL28F20, SONY α7S, 28mm, f/2.0, ISO6400, 30s x10, 総露出時間 5分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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NGC7000 The North America Nebula. はくちょう座のデネブの近くにある北アメリカ星雲。たしかにこれは北アメリカ。思っていたより大きく、フルサイズの画角でいっぱいに写りました。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO12800 30s x10, 総露出時間 5分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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M16 The Eagle Nebula and M17 The Omega Nebula. わし星雲とオメガ星雲。夏の代表的な天体ですね。ノーマルカメラだとちょっと色が出づらい対象です。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO12800 30s x10, 総露出時間 5分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, Lightroomで現像, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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NGC869/884 Double Cluster. ペルセウス座二重星団。秋の代表的な天体の一つです。宝石箱のような美しさです。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO12800 30s x10, ISO25600 30s x10, 総露出時間 10分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, ステライメージ8でスタック、トーンカーブ調整等。

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NGC7293 The Helix Nebula. らせん星雲。M57 環状星雲と似ていますがこっちの方が大きいです。そのぶん淡いので都会ではほぼ見えません。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO12800 30s x10, ISO25600 30s x10, 総露出時間 10分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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M51 Question Mark Galaxy. おもしろい形をした子持ち銀河。400mmではかなり小さいですが形はよく分かります。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO12800 30s x10, 総露出時間 5分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, Lightroomで現像, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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M33 Triangulum Galaxy. さんかく座の銀河。銀河の腕がよく写っています。大きな銀河ですが淡いのでこれも都会ではほぼ見えません。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO12800 30s x10, ISO25600 30s x10, 総露出時間 10分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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M31 Andromeda Galaxy. 秋の天体の代表格、アンドロメダ銀河。文句なくきれいに写ります。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO6400 30s x10, ISO12800 30s x10, ISO25600 30s x10, 総露出時間 15分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, Lightroomで現像, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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M45 Pleiades. 夜が更けると東の空に見えてくるすばる。都会でもそれなりに写りますが戦場ヶ原だと青い星雲がはっきりと写ります。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO12800 30s x10, 総露出時間 5分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, Lightroomで現像, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

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M42 Great Orion Nebula. 冬の天体の代表格、オリオン星雲。夜更けには冬の天体を先取りできる季節です。これも都会でもそれなりに写りますが、はるかにきれいに写ります。 BORG 71FL, 7108フラットナー, SONY α7S, 432mm, f/6.1, ISO6400 x10, ISO12800 30s x8, 総露出時間 9分, Sky-Watcher EQ5GOTOで追尾, Lightroomで現像, ステライメージ8でスタック・トーンカーブ調整等, GIMPで微調整。

夜半過ぎには少し曇りましたが、概ね快晴ですばらしい星空を堪能することができました。戦場ヶ原よかったです。冬は寒さが厳しそうなので、また暑めの季節に訪れてみたいものです。