ニュージーランド・テカポ湖に星を見に行ってきました。テカポは世界一星空が美しいと言われているので、天体観測が趣味の私はいつか行きたいと思っていました。 テカポのベストシーズンは4月〜8月と言われていて、訳あって4月に時間ができたので、新月のタイミングを狙って行ってみることにしました。4/16が新月だったので、その日を挟んで4/14-18の4泊5日間滞在しました。
日本からのアクセスは、まず北島のオークランドに飛んで、そこからクライストチャーチかクイーンズタウンを目指すのが一般的なようです。だいたい合計12時間くらいのフライトになります。 空港からテカポまでは、バスかレンタカーでの移動がよいようです。クライストチャーチからは1日に1回バスが出ているようなのですが、飛行機のタイミングとうまく合わず、余計に一泊する必要がありそうだったので、私はクライストチャーチでレンタカーを借りることにしました。 海外での運転は、去年の北米皆既日食のときにアメリカで経験していました。そのときに取得した国際免許がまだ有効でした。ニュージーランドは日本と交通ルールが似ていて、左側通行・右ハンドルで、速度はkm表記なのでアメリカよりだいぶ日本人向けだと思います。また、レンタカーの料金は保険込みで1日5000円くらいで、アメリカで借りたときの半額くらいでした。車があると現地での移動や機材の運搬も楽なので、レンタカーはおすすめかなと思います。
クライストチャーチからテカポまでは、だいたい3時間くらいかかります。飛行機に12時間くらい乗った後、3時間くらい運転するのはきつかったですが、交通ルールをあまり気にしなくていいのでアメリカでの運転より楽だった気がします。テカポへの道中では、サービスエリアのようなものはなく、景色の99%が草原でたまに羊がいっぱいいるような感じだったので、だいぶ眠くなりました。さすが人間より羊の方が多いニュージーランドです。途中にアシュバートンという大きめの町があるので、そこで休憩しました。途中での給油は必要ありませんでしたが、ガソリンスタンドは何十kmもないので、半分を切ったら給油するくらいでちょうどいいと思います。
経路はほぼ1号線と8号線だけなので難しくないと思います。ナビはGoogle Mapのアプリで充分だと思います。途中79号線を通るほうが少し早いようなのですが、山越えで50kmくらい何もなくてしんどかったので、次に行くことがあったら上のような経路で行くと思います。
テカポでの宿はAirbnbでバックパッカー向けのホステルを予約しました。ホテルもありますが、1泊2万円以上してちょっと高めなところが多いようです。夜は星ばかり見ているのと、近くにスーパーやレストランがあって食事に困ることもなさそうだったので、私は安めのホステルでちょうどよかったかなと思います。3人部屋しか空いていなかったので、1人で3人部屋を占有してましたすみません :-p
ホステルの庭からでも余裕で天の川が見えるすばらしいところでした。天気を見ながらちょっと庭に出て撮影できるのは楽でした。
テカポ湖に来たら、まず多くの人は湖畔にある善き羊飼いの教会を目指すと思います。
私は初日に到着したのは日没直後くらいでした。宿にとりあえずチェックインした後、善き羊飼いの教会の近くに行ってみました。夜7時台から真っ暗で、空には見たことないくらい濃い天の川と南天の星空が見えて感動しました。
善き羊飼いの教会の周辺で、天の川は十分に見えます。しかし、有名観光地なのでヘッドライトを点けた車が深夜でもひっきりなしに出入りするので、写真撮影にはまったく向いていません。ヘッドライトが被ってひどいことになります。被ってもここまで天の川が写っているのはすごいのですが。
たぶんみなさん南半球に来たからには南天の空を撮影したいであろうと思うので、写真撮影するなら、テカポの村を少し南に抜けたあたりがおすすめです(地図上の赤いポインタのあたり)。このあたりは南側にまったく明かりがなく、南天の撮影には絶好の条件でした。
昼間は特にやることを決めていなかったので、テカポ湖の西のマウントジョンにある天文台に行ってみました。テカポ湖から車で15分くらいで頂上まで行けます。通行に8NZDかかります。歩いて登るのは無料です。夜は道路が閉鎖されて、有料のツアーの申込者だけが入れるようになるようです。団体行動が苦手なので私は行きませんでしたが、地上よりも星空がさらによく見えて、天文台から望遠鏡で星を見たりできるようなので、行ってみる価値はあると思います。ツアーは150NZDほどかかります。テカポ村のスーパー(4 SQUARE)の横に受付があります。
頂上からは、エメラルドグリーンのテカポ湖が見えて、すばらしい眺めでした。昼間に行くのもおすすめです。
ニュージーランドの4月は秋です。昼は15度くらいまで上がるので、日本の4月とそんなに変わらないかなと思いますが、昼夜の気温差はわりと大きく、夜は氷点下まで下がりました。真冬用の防寒着を持って行ったのでちょうどよかったです。6月〜8月は真冬になってしまうので、日本からニュージーランドに行くなら気温差が比較的小さい4月はベストかもしれません。
テカポに4泊滞在して、4晩とも天の川が見える天気に恵まれました。ニュージーランドの天気は「1日で全ての季節がやってくる」と例えられることもあるほどに、非常に変わりやすいです。4日中2日は夜に雨が降りましたが、待っていると快晴になりました。私はweather.com(iPhoneの天気予報)で1時間単位の天気予報をチェックして行動していました。weather.comの予報は1時間単位でかなり的確に当たっていたように思います。最近の天気予報はよく当たります。なので、雨が降っていても諦めないで、晴れそうな時間まで寝て待っていました。
今回の機材は以下のような感じです。北米皆既日食のときとだいたい同じで、BORG 71FL、α7S、ポラリエの軽量トリオを持って行きました。ポラリエは南半球にも対応しています。
- 望遠鏡
- BORG 71FL
- BORG 7872 x0.72レデューサ
- BORG 6015 ミニボーグDX-LD鏡筒
- BORG 7761 M57ヘリコイドDXII
- BORG 7000+5005+八仙堂 EOS EF → SONY E マウントアダプター(この組み合わせはフルサイズでも四隅がケラレません。また、5005に48mmフィルターを取り付けることができます。)
- BORG 0037 ファインダー
- カメラ
- SONY α7S
- ロワジャパン タイマー機能付きリモートレリーズ
- 三脚・赤道儀
- Vixen 星空雲台ポラリエ
- BORG 3101 片持ちフォーク式赤道儀
- SIRUI トラベラー三脚 T-2005X
- SIRUI 2ウェイ雲台 L-20S
赤道儀を使うときはまず極軸を合わせないといけません。北半球では北極星というわかりやすい目印がありますが、南半球の場合は「南極星」のようなものはありません。代わりに、はちぶんぎ座という星座の中にある5〜6等星の暗い星で構成される台形の形を目安にするのですが、知識としては知っていましたが実際に南天の星空を見てもさっぱりわかりませんでした。3日目まではポラリエのポーラメータで大雑把に合わせていました。30秒くらいしか露出しないのでそれでも十分なのですが、ちょっと悔しいので勉強して、最終日にようやく台形を見つけられるようになりました。台形は、8倍の双眼鏡で視野いっぱいによく見えました。探し方はいくつかありますが、小マゼラン雲から辿るのがいちばんわかりやすいと思いました。こちらのサイトを参考にしました。 ryutao.main.jp
今回、初のニュージーランド・初の南半球で、テカポの世界一の星空を見ることができて感動しました。この先どんな星空を見ても満足できない贅沢な体になってしまった気もしますが、最高の星空を見ることができてよかったです。またいつか来てみたいです。
ソニー SONY フルサイズミラーレス一眼 α7S ボディ ILCE-7S
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ソニー SONY フルサイズミラーレス一眼 α7SM2 ボディ ILCE-7SM2
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SIRUI(シルイ) アルミニウム中型三脚 T-2005X (コード000114)
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- メディア: エレクトロニクス
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