概要
BORG 107FL と、笠井トレーディングV-POWER接眼部を組み合わせてみたメモです。BORGの各種補正レンズと組み合わせても無限遠が出る組み合わせになっています。
背景
2019年の消費税増税前に駆け込みでBORG 107FLとBU-1のセットを購入していました。シンプルでとてもいい組み合わせのように思ったのですが、BU-1のヘリコイドはアソビがやや大きくピントを合わせづらいと感じたのと、台座が1点支持なので107FLの対物レンズを支えるにはやや心許ないという不満点が出てきました。
天体写真を撮るには接眼部に微動装置がほしいと思ったので、サードパーティ製品も含めて探していたところ、笠井トレーディングのV-POWER接眼部がよさそうかなと思いました。以前はBORGのOEMで発売されていたこともあったようですが、今はより安価になって笠井トレーディングから発売されています。
鏡筒パーツ
鏡筒は以下のようなパーツを組み合わせています。
V-POWER接眼部+オプション
- V-POWERII接眼部L + BORG互換アダプター
- ファインダー脚台座
BORGパーツ
- 80φL135mm鏡筒BK【7138】
- M77.6→M68.8AD【7801】
- M57回転装置DX【7352】
- マルチバンド80Φ【7085】 x2個
- マルチバンド用スペーサーL20【7020】 x2個
- ロングプレート200【3200】
- アリミゾ式ファインダー台座BK【0610】
V-POWER接眼部はBORG互換のアダプター付きの製品があるのでそちらを購入しました。BORGの延長筒はたくさん種類があって迷いますが、各種補正レンズを取り付けてもピントが出る長さとして135mmを選びました。また、ドロチューブ無しでV-POWER接眼部を接続するために M77.6→M68.8AD【7801】も購入しました(買うのを忘れて、後から購入しました)。M57回転装置DX【7352】は元々持っていました。ちょっといい値段しますが、デジカメを取り付ける場合はあった方が便利です。鏡筒バンドはBORG純正にしたのでなかなかいい値段しますが、サードパーティ製品ならもうちょっと安価にできると思います。ファインダー台座はファインダーとガイド鏡を取り付けるために2個付けましたがこれはお好みで。
重量
BORG 107FLの対物レンズは1772gでした。
鏡筒部分は1643gでした。
対物レンズと鏡筒部を合わせると約3.4kgになります。ここに補正レンズも加えるともうちょっと重くなりますが、口径10cm級のアポクロマート鏡筒としては相当に軽いです。さらに分解収納できるので、飛行機での遠征等を視野に入れると非常に有力な選択肢になると思います。
7872レデューサとの組み合わせ
7872レデューサと組み合わせると下の写真のあたりで無限遠が出ます。ドロチューブを24mmほど繰り出した位置でピントが出ているので、135mmより長い150mmの鏡筒でも無限遠が出そうですが、かなりギリギリになってしまいそうです。
7872レデューサは90FLと71FL用なので107FLとの組み合わせはサポートされていませんが、相性はかなり良好に見えます。以下の作例はm4/3のカメラで撮影したものですが、ノートリミングで四隅までシャープです。フルサイズだと四隅が少し流れるらしいです。
ところで、海外では107FL専用レデューサとのセット製品が販売されているのですが、日本では発売されておらず残念です。かなり高価ですがほしい人はいるんじゃないでしょうか。
7108フラットナーとの組み合わせ
7108フラットナーと組み合わせるときは、M57/60延長筒M【7603】を使うとちょうど良いようです。下の写真のあたりで無限遠が出ます。
7215テレコンバータとの組み合わせ
7215テレコンバータと組み合わせるときも、M57/60延長筒M【7603】を使うとちょうど良いようです。下の写真のあたりで無限遠が出ます。
直焦点
あまり使うことはないと思いますが、補正レンズを使わない直焦点でも無限遠が出ます。バックフォーカスは十分あるので、天頂プリズムを取り付けて眼視もできます。